貴方のなんにも知れっこない

aikoとつんくとアイドルいろいろ

河合郁人くんに再び心臓を射抜かれた話

7月某日。夜を徹してゼミ準備に明け暮れた翌日、その足で一人赤坂ACTシアターに向かい人生初の最前列に座っていた。コインロッカー・ベイビーズを観るためである。2年前の再演だから通算3度目の観劇、そして自担が目と鼻の先に現れるという願ってもない環境が整っていたにも関わらず、睡眠大体0時間・論文さばきのため脳みそフル稼働の直後だったため、頭はからっきし回るはずがなかった。運もチケ代も虚しく演技やら演出やらの記憶は総じて吹っ飛んでいる。ただ脳裏に焼き付いているのは、河合くんの瞳全体が、遥か彼方先にある何かを射るような視線が、照明の白い光を燦々と反射していたことだけだ。水平線だかどこ見てるんだか分からないけれど、どうやら世界の果てを睨んでいるキクの姿を、彼の足元に広がる海の水面から見上げるように、首の痛みも無視して私はただただ凝視していた。

 

沼に落ちていられる貴重な一瞬

ブログを一新しました。また一から始めましょう、少しあなたとはぎこちない間柄*1ということでしきり直したかったんです。っつーわけで初心に一度帰ってみよう。

前記事はA.B.C-Zに沼り始めた時期に書いたものです。転げ落ちるみたいに加速して沼ダイブして、溺れているにも関わらずあははうふふ☆と喜んでいますね。溺れている人間は冷静な判断ができないものです。

顔はとっても端正なのにいつも子どもみたいな人当たりのいい笑顔を浮かべて、さらにトーク回しまで出来る切れ者って貴方はアイドルの権化なの河合くーん??と本気で考えていたし、少し学業の山場を超えた途端にスケジュールと財布に無理を言わせ、仙台からはるばる伊丹に飛んでSLT大阪公演を全通していました。*2卒論と授業の合間を縫った強行スケの反動で帰仙後しばらく体調を崩したのですが、それでも後悔は微塵もありませんでした。

だって河合くんがダイヤモンドを振りまいていたから!!!(正気です)

Fantastic Rideで軽やかにステップ踏みながら外周を巡る河合くんをロックオンしていたのですが、人間って不思議ですね。はにかめばアイドルはダイヤモンドをバラまけるし、一般人もファンになってしまえばその幻覚が見えるようになるんだからな。

発光する人間って実在するんだなあ、というか本当に同じ人間なのかなあ?と脳みその処理能力が追いつかないままふわふわした心地で夜行バスに乗りましたからね。申し訳程度にカーテンで仕切られた座席で、河合くんのキラキラした笑顔を飽きもせず反芻しては「チケット取って良かった〜一生推すわ〜〜」と軽率に誓ったのはたぶん北陸自動車道

 

 

後に河合くんの笑顔はアイドルとしての矜持のあらわれであって、内面はまた違うっぽいなあと気づくのだけど。

 

時に娯楽の優先順位は下げざるを得ない

実物の河合くんを目にして心臓か口座のどちらかを捧げると誓ったものの、2017年は年始から年末まで趣味どころではなかった。

働いた後は普通休みや癒しが欲しくなるものだけど、当時の私にとってそれは娯楽ではなく睡眠なのであった。現場はほぼ諦めて、自担の声だけでも聞けば元気もらえるかもと思ったこともあったけど、心身が消耗しきると布団の上で両手両足投げ出して重力に身を預けることしかできないのね。趣味を楽しむにも心身の余裕が必要。服を買いに行きたいのに外出用の衣類がなくて買えないのと同じ。疲れに疲れてメール会報すら開けない始末でした。

 

55コンは公演日直前にたまたま日程が合ったので1公演だけ参戦できたんですよ。ただいただいたチケットがあの8/8横アリ公演*3だったので、終演後も充足感よりどうした!?という別の話題で持ちきりでしたね。個人的には激レア公演じゃんプレミア〜と思えたから良かったけれど……。

 

趣味を謳歌できるのは、娯楽を提供する側とファン両方が然るべき条件を満たした時だけなのだと痛感しました。何かにハマった直後のエネルギーは確かに誰も止められないほど劇的だけど、現実世界は個人の浮かれモードなど御構い無しに試練を投げつけては鎮火に励むものだ。野暮おじさん極まりない。楽しめる時間があるうちに楽しんでおくべきなのだと心から誓った。

 

復帰した先に観たもの

そんなこんなで☆ハードワーク☆締め切りと死のどちらが先か☆と血を吐くような日々を1年半近く送っていたのですが、心臓を捧げると誓った以上そう易々と身を引くわけもありませんでした。

「ペルソナゲーム*4観たい…ペルソナゲーム……」と遺言を託すかのようにしぶとく呻いていたところ、Love Battle Tourの神奈川・川崎公演のチケットが手に入ったのでした。幸運にも泥沼化するかと思われた就職活動にちょうど終わりが見えた時期で、「これは行くしか〜!」と友人と参戦したところ

念願の!!!ペルソナゲームが!!!!ここで!!!!!お披露目されたんです!!!!!!!!!!!!

擦り減らしていた精神がみるみる回復し、ペルソナ亡霊こと私は無事成仏されました。しかもBurnハートにムンウォという圧巻のショータイムセットリストまでいただけてはあ〜〜〜〜アダルティで洗練シャレオツなえび最高だわ〜〜〜〜って幸せなため息つくわ。約1年半のブランクを経て復帰した先には、きらびやかなネオンと煌々と輝く綺羅星が変わらずステージを彩っていました。今年もなんだかんだ修羅場はあるけど去年よりは頑張ってえびちゃん達を追うね〜〜〜!ちゃんちゃん!

 
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というのはオチではなく。

 

 

念願のペルソナゲームをこの目に収められたことは本望叶ったりなんです。だけど声を枯らして帰宅した後、心地よい疲労感と一緒に最も印象に残っていたのはMoonlight walkerの河合くんなんですよね。

おそらくラスサビ前の間奏で後ろを振り向くフリがあったんですけど、ターンする直前まできりりと前を見据える視線が最高にクールで。黄色い歓声をあげる余裕もなく双眼鏡内にまた火花が散った。

その翌月のコイベビでも、同じように凛とした鋭い視線に光が宿っているのを見たら、なんて綺麗でかっこいいんだろうとしばらく見とれていたのでした。ぴかぴかに磨いた鏡かと見紛うくらいに涙の幕が光を反射していたのを間近で見たら、もうその視線に射られることしかできない。たとえそれが直接私に向けられたものじゃなくても。

 

おかしいなあ。宝石を詰めたようなキラキラした瞳の河合くんに落ちたはずなのに、いつの間にか対極とも言える鋭い眼差しをリピートしたいと考え始めるようになっていた。

自分自身の環境の変化や楽曲の良し悪し等といった要因も挙げられるけど、えび熱が再燃した一番大きな理由は河合くんの真剣な瞳だと思うのです。

 

 

今も出張準備が辛すぎて口から魂が抜けていきそうですが、10月のえび座公演のチケットが当たることを願ってもう2ヶ月耐え抜きます。

 

 

*1:ポニフレaiko大先生の『恋道』歌詞より

*2:2016年8月の東京公演は大学院入試のため参戦できなかった。

*3:ちなみに円盤に収録されたのは名公演と名高い9日の公演。

*4:2017年2月発売のシングルReboot!!!初回限定5周年Best盤のみに収録。リリース年内に披露される機会はなかった。